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プログラミング

アジャイルがユーザーや顧客企業に嫌われる理由 80

ストーリー by hylom
それとこれとは話が別では 部門より
あるAnonymous Coward 曰く、

「アジャイル」なソフトウェア開発がここ数年注目されているが、アジャイルなソフトウェア開発において特徴的な反復 (イテレーション) や柔軟性といった手法は、顧客やユーザーにとってはまとまりも終わりも無い開発手法に見えるという。これを取り上げたITWorldのブログ本家/.にて話題になっている。

アジャイル開発を好む開発者は多い。イテレーションはユーザのニーズを的確に反映できるだけでなく、対応すべき要件があがってきたとしても問題が大きくなる前に対処することが可能だ。各要件に一つずつ取り組むため、きちんとフィードバックを受けて問題が無いことを確認してから次の要件に着手することもできる。

しかしユーザにとってみると、アジャイル開発は不透明で分かりづらく、故に不安を生んでしまうもののようだ。まるで開発プロセスが無く、開発方針も定まっていないように見えると、アジャイルプロジェクトに加わったとある人はコメントしている。

顧客の不安はアジャイル開発の特徴の裏返しでもある。期日や予算が固定されたプロジェクトに慣れている顧客の目にはアジャイルプロジェクトは非常に曖昧にうつるものだ。これを解消するには開発者は顧客が不安を持っていることを念頭に置き、その時点で決まっている設計やスケジュールを共有することだという。ただ、共有した全体像が義務という足かせになってしまわぬよう注意が必要とのことだ。

/.J諸兄方はアジャイルプロジェクトに携わるにあたり気を付けていることなどあるだろうか?

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  • 既製品と受注品 (スコア:5, すばらしい洞察)

    by Anonymous Coward on 2013年06月06日 19時58分 (#2395893)

    ソフトウェアに限らないけど、
    たとえば「服」なら既製服と注文服で客のほうに「も」知識が要るのは圧倒的に注文服なんですが、
    それは客も理解してるのよね。
    事前に金を払ったからといって、早くできるわけでも、注文になかったものまで作ってくれるわけではないので、
    作ってほしいものがあれば、きっちり注文内容にそれを入れることが必要。

    でもソフトウェアになると、なぜかそれが分からなくなってしまう。

    既製品(パッケージソフト)で間に合わないから注文品にしているはずなのに、発注側が受注側に何でもかんでも「察する」ことを求めてちゃいけないよね。

    形として見えるものじゃないから、分割受注みたいな形(アジャイル)にして「客の」リスク(と受注側のリスク)を下げようとしているのに、
    それを拒否されたら、どっちも不幸になるだけなのは散々説明されていると思うのです。

    • Re:既製品と受注品 (スコア:3, すばらしい洞察)

      by SAN0 (45971) on 2013年06月06日 21時25分 (#2395941)

      注文服の例えを使うと、アジャイルが避けられる理由(の1つ)も説明がついちゃいそうですね。
      「着丈はもっと長いのがいい」とかの直しようのない要望に後から気づいたら、最悪全部やり直しですから、全体が見えない段階でゴーを出すのは勇気がいるでしょう。
      それとやっぱり、値段が決まらない内に「買う」という決断はしづらいですね。

      「これとこれは最初に決めないといけない。他は後で安く直せるから次のサイクルで検討すればいい」といった、一段上の判断ができてればリスクを抑えられるかな。
      でもそれができる人なら、きっとウォーターフォールでもちゃんと仕様を出せちゃますね。

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    • なるほどなぁ。わかりやすい。

      # 「開発方針も定まっていないように見えると~」、これが顧客側の軸のふらつきの反映みたいなもんなんだよな。
      # 方針というか全体像/骨子が見えてれば、肉付けしてってるんだし。
      ## といえるほど、やったこともないのでエラいことは言えませんが。

      --
      M-FalconSky (暑いか寒い)
      親コメント
    • by Anonymous Coward
      いや、注文服ならば袖が短いとか丈が足りないとかそんな当然すぎる部分での失敗なんかないけれど
      ソフトウェアだとそういう部分の齟齬が良く起こる。

      服と比べるのはちょっと違うな。
      • by Anonymous Coward on 2013年06月06日 23時29分 (#2396022)

        注文服で寸法が合っているのが当然と言えるのは、採寸が必要であることが受注側・発注側の共通の知識になっているから。

        ソフトウェアになると、受注側が必要だと思って問い合わせている事がなぜか発注側にちゃんと届かない。発注側はそんなこと知らないから、どこまでを当然のこととして伝える必要があるのかがいつまでも理解できない。業界の仕組みが、そういう共通の知識を蓄えていくことを阻害しているように思えます。

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        • Re: (スコア:0, オフトピック)

          by Anonymous Coward

          それは元請けが上前を撥ねるだけはねて仕事をしているふりだけしていて本来すべき仕事をしていないだけなのでは。

          • by Porch (20045) on 2013年06月07日 12時30分 (#2396317) 日記

             それならまだいいほうです。
             発注側が理解していないために、受注側の意図が発注側に届いていないということのほうが多いですよ

             発注側のシステム改修なのに、発注側どうなっているのかわからないことが多いため、受注側がこれでいいの?って聞いてもわからないので適当に答え、そして後からやっぱりこっち~と何度も修正を迫られる(もちろんタダで)

            #業務内容はちゃんと理解されているか、現場志向なので面倒くさい(だから確認してるのに、後から常識でしょっ!とか使えないよっ!て言われて修正させられたり)

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  • by Anonymous Coward on 2013年06月07日 1時31分 (#2396066)

    > /.J諸兄方はアジャイルプロジェクトに携わるにあたり気を付けていることなどあるだろうか?

    速攻でまず一回成果物を出す。動くモノを出すまでは半信半疑の視線も我慢する。

    顧客にメリットを理解して貰うには、実際にサイクルを回しているところを見せるのが一番。
    ウォーターフォールモデルでプロトタイプを検証して貰うのと同じノリで、まず成果を見てもらう。

    それを見たお客さんは当然のように要望を出してくるわけだけれど、
    そこで要望に対するスケジュールを笑顔で共有できると、その頃には、お客さんの意識も変わってくる。
    (あれ?実は後出しで要件ねじ込んだのに、難なく話が通ったぞ?)なんて相手が思ってくれていたらしめたもの。

    逆に、メリットを机上で愚直に説明しようとすると駄目だな。
    「要件定義の変更による御社のリスクを下げるためにアジャイルを採用させて頂きたく」なんて言っちゃうと、
    「お前らがちゃんと要件出せないから、お前らのためにわざわざこんな手段を取るんだよ」なんてニュアンスで受け取られて、
    「何言ってんだ偉そうに、ちゃんと要件出すわ」みたいな反発をされかねない。

    • by Anonymous Coward on 2013年06月07日 7時46分 (#2396120)

      後だしで要件ねじ込むのは当たり前じゃん、要求を飲むのが仕事だろう。なぜ疑問に思うの?

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      • by Anonymous Coward

        そういう意識のお客さんは初めからアジャイルでやることを歓迎してくれるからいいんだよ。

    • by Anonymous Coward

      なるほど。この業界の人がやたらろくろを回す [naver.jp]のは、アジャイルのサイクルを回すことをイメージしていたのか。

  • by Anonymous Coward on 2013年06月06日 19時20分 (#2395865)

    自分が受注するときは、期間も予算もきっちり決めて仕様変更は認めない。
    自分が発注するときは、期間も予算も曖昧で毎日のように仕様変更を押し付ける。
    そんな顧客ばかりだからじゃね。アジャイルなんてハイカラな手法は使ったことないけど

    • by Anonymous Coward

      まあ大概そんなのは仕様が不透明で、まとまりも終わりも無い開発になりますから

    • by Anonymous Coward

      発注側にこそスキルが求められると思うんだけど、概して発注担当するのはその分野じゃ素人さんか素人さんに毛が生えたレベルなんだよね。
      プロがプロに頼む位なら自分でやるって…。

      /*
      自分で立てた要件定義や見積りが甘くて、上司やボスから頭越しにどんどん追加仕様が飛んで行って現場を火だるまにした経験なら何度かある。
      逆側に立ってさんざん苦しめられて絶対やらないぞって誓ったのに、いざ自分が発注担当になったときにはその誓いが足下から音を立てて崩れていく様を見るのはあまり気持ちのいいものじゃないけど、逃げずに踏ん張ったら結構いい経験になった。
      */

    • by Anonymous Coward

      そうなりやすいのにも理由があって、
      だいたい発注責任者に責任がない(笑えない)。
      発注責任者に聞いても最終仕様が決まらない。突っ込むと「現場担当に聞いてくる」決定権が彼にないんですね。
      でも現場はといえば「ソフトの細かいことなんか勝手に決めてくれ」→持ってくと「これうちの部署で使いたいのと違う」それを聞いてたのに。
      そーゆー所は、ウォーターフォールだろうがアジャイルだろうが、まあ納期は伸びますよねw

    • by Anonymous Coward

      自分が開発した気になりたい。
      自分が指揮をとった気になりたい。
      自分がスケジュール管理した気になりたい。
      自分がしっかり文句言っときましたって気になりたい。

      実際には何もしない、どころか余計な説明資料を強要してくる。
      管理といってもやった事の吸い上げだけで、フォローはしない。急げと言うだけ。
      上司と一緒。管理のはずだが部下がお守りをさせられる。

    • by Anonymous Coward

      途中で仕様の変更や追加をどんどん付けてくる顧客に対応するには
      アジャイルがいいんだけどな。
      いったい何様だって感じ。開発会社は奴隷か?

      発注時にしっかり・はっきりした「注文」を確定して出し、
      それを最後まで変えないって言ってくれるならアジャイルは不要かもね。

      • それを自分で認識してる顧客ならいいんだよね。
        自分でははっきり仕様を決め切れないくせに
        納期と予算は決まってて、出来上がってきたものに文句を出す。

        どうせ文句いうこと決まってんだったら、
        仕様じゃなくてモノ見て決めようぜ

        ……とお互いぶっちゃけられる間柄で、アジャイルは生きると思う。

        # と、そんな大人な間柄だったらウォーターフォール型でも上手く回るという……

        親コメント
  • 途中まで出来てたはずなのに、
    ある日突然「根本的に作り直します」とか言われても困るだけだし、
    規模が大きいプロジェクトほどそんなの許可できない。

    #それもこれもプログラマの地位が低すぎるから
  • by Anonymous Coward on 2013年06月06日 19時15分 (#2395861)

    Agileという商品名のソフトウェア(現在は買収されてオラクルの商品)を使ったとき、開発手法のアジャイルと混同されて苦労したことが。

    # 検索しても情報みつけにくいし

    • Re:Agileの思い出 (スコア:3, すばらしい洞察)

      by Anonymous Coward on 2013年06月06日 19時32分 (#2395877)

      アジャイル開発と言いつつ、中身は仕様変更の多いウォーターフォールだったこと。

      いうまでもなく地獄だった。
      たぶん、そういう現場は少なくない。

      #プログラミングをしない管理職には、
      #仕様変更が極めて多いウォーターフォールはアジャイルと見分けが付かない。

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      • by Anonymous Coward
        単一の開発手法をアジャイル開発というわけじゃなし、小さなウォータフォールを繰り返すってのもアジャイル開発の一種といえるでしょ。
        • by saitoh (10803) on 2013年06月07日 8時33分 (#2396150)
          「仕様変更が極めて多いウォーターフォール」ってのは1回のウォーターフォールの中で手戻りがめったやたらに多いってのであって「小さなウォータフォールを繰り返す」とは又違うものじゃ無いかなぁ
          親コメント
        • そんな認識が問題プロジェクトを生んでいくのですね...。

          # カッコよく聞こえると思ったら大間違いなだけとか。

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  • by Anonymous Coward on 2013年06月06日 19時46分 (#2395884)

    従来型のプロジェクトでも、期日や予算の見積もりは当てずっぽうみたいなものなのですが
    これで出来ます!と言い切ってしまっているだけのような気がします。

    対してアジャイルでは、見積もりは当てずっぽうなのでそれだけに頼らず、
    少しずつ仕事を進めて確度の高い期日や予算を見極めて行きましょう
    と、公にしているかの違いだと思います。

  • by Anonymous Coward on 2013年06月06日 19時46分 (#2395885)

    増築を重ねて5-10年もたつとどうにもならなくなってくるので、
    新しいのを一から作り直し。

    アジャイルなんて名前はなかったと思うけど、どこの会社もそんな感じ。

  • by Anonymous Coward on 2013年06月07日 5時13分 (#2396100)
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192.168.0.1は、私が使っている IPアドレスですので勝手に使わないでください --- ある通りすがり

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